スライドやチラシが「なんとなく素人っぽい」と感じるとき、原因は色でも写真でもなくフォント(書体)選びであることが多いです。結論から言うと、AIは「この雰囲気に合う書体はどれか」を言葉から絞り込み、見出しと本文の組み合わせまで相談する相手として使えます。この記事では、フォント選びと文字組み(タイポグラフィ)をAIで整える手順を、プロンプトつきで紹介します。実際の適用はデザインツールで行う、という役割分担が基本です。
<!-- FIGURE: 記事全体を表すアイキャッチ(同じ文言をフォント違いで並べ、印象が変わることを示す図) -->フォントは種類が多すぎて選べないのが普通です。だからこそ、生成AIに方向性を絞ってもらうと、無限の選択肢が一気に扱いやすくなります。
AIに相談すること・自分で確かめること
先に線引きをしておきます。ここを外すと後で困ります。
- AIが得意: 雰囲気から書体の方向性を絞る、見出しと本文のペアリング提案、可読性の観点の整理、無料フォントの探し方の案内。
- 自分で確かめる: 挙がった具体的なフォント名が実在するか、商用利用できるか、印刷やWebでの埋め込み可否。
- やらない: 有名ブランドのロゴ書体をまねること。既存の商標やロゴに寄せた文字づくりは避けます。
AIは実在しないフォント名を、それらしく挙げること(ハルシネーション)があります。名前を鵜呑みにせず、配布元の公式ページで必ず現物を確認します。
ステップ1: 雰囲気を言葉にしてAIに渡す
「おしゃれなフォント」では絞れません。用途・読み手・伝えたい印象を具体的に言葉にします。
あなたはタイポグラフィに詳しいデザイナーです。
次の用途に合う日本語フォントの「方向性」を提案してください。
具体的な書体名だけでなく、なぜその系統が合うか(明朝/ゴシック/丸ゴシックなどの分類)も説明してください。
無料で使える定番があれば候補として挙げ、
「利用規約は配布元で必ず確認」と添えてください。
用途: 地域の子ども向けワークショップの告知チラシ
伝えたい印象: 親しみやすい・やさしい・読みやすい
読み手: 未就学児の保護者
まず系統(明朝・ゴシック・丸ゴシックなど)で当たりをつけると、そのあと具体的な書体を選ぶのが楽になります。やさしい印象なら丸ゴシック系、真面目・上品なら明朝系、といった方向性をAIが言葉で整理してくれます。
迷ったら「読みやすさ」を優先する
見た目の個性より、まず読めることが大切です。特に本文や、遠くから見るチラシ、細かい注意書きは、クセの強い書体だと読みづらくなります。AIに「この用途で読みやすさを優先するなら?」と聞き直すと、無難で外しにくい候補に寄せてくれます。
ステップ2: 見出しと本文を「2種類まで」で組む
垢抜けないデザインの典型が、フォントの使いすぎです。基本は見出し用と本文用の2種類まで。AIには、相性のいい組み合わせ(ペアリング)を理由つきで出させます。
見出しと本文に使うフォントの組み合わせを3ペア提案してください。
条件: フォントは全体で2種類まで / 見出しは印象、本文は読みやすさを重視。
各ペアについて「なぜ相性がよいか」「どんな資料に向くか」を一言添えてください。
日本語フォントを中心に、無料で入手しやすいものがあれば候補に含めてください。
実際にスライドで、見出しを太めのゴシック、本文を標準的なゴシックに統一しただけで、色も配置も変えていないのに全体が締まって見えました。所要時間は数分で、フォントを2種類に絞ることの効果を一番感じた瞬間でした。太さ(ウエイト)を変えるだけでも見出しと本文の差はつくので、無理に別書体を足さないのがコツです。
ステップ3: 無料フォントの探し方をAIに案内してもらう
有料フォントを買わなくても、無料で質の高い日本語フォントは手に入ります。Webでも印刷でも定番として、Googleが提供する「Google Fonts」には日本語書体(Noto Sans JP など)が含まれており、無料で使えます。ただしフォントごとにライセンスは異なるので、AIには「探し方と確認すべき点」を案内してもらい、規約は自分で読みます。
無料で使える日本語フォントの探し方を教えてください。
・どこで配布されているか(公式の入手先)
・利用規約で必ず確認すべき点(商用利用・改変・埋め込み・再配布)
を、初心者でも確認できる順番でまとめてください。
実際の適用は、Canva などのデザインツールや、スライド・ワープロソフトのフォント設定で行います。AIはあくまで選ぶところの相談相手、というすみ分けです。
<!-- FIGURE: フォントのライセンスで確認する4点(商用利用・改変・埋め込み・再配布)のチェックリスト図 -->ライセンス確認だけは省かない
チラシの印刷、資料の配布、Webへの埋め込みでは、使えるフォントの条件が変わります。「無料」と書いてあっても、商用利用や埋め込みが別条件のこともあります。配布元の公式ページで規約を確認してから使うのが安心です。
もっと体系的に学びたいときは
タイポグラフィには、可読性や余白、文字間隔などの積み重ねがあります。腰を据えて学ぶなら、デザインの基礎講座(Udemy)PRや、文字組みの入門書(Amazon)PRで土台を作ると、AIへの相談も「何を良しとするか」がぶれにくくなります。AIは候補を絞る相棒で、最終的に選ぶ目は人の側で育てておくと迷いません。
※本記事はアフィリエイトリンクを含みます(PR)。まずは手元の資料を1つ、ステップ2のプロンプトで「見出しと本文の2種類」に絞ってみてください。
まとめ
- 資料が垢抜けない原因はフォント選びのことが多い。
- AIには雰囲気を言葉にして渡し、まず系統で方向性を絞る。
- フォントは2種類まで。見出しと本文のペアはAIに理由つきで出させる。
- 具体的なフォント名の実在とライセンスは必ず自分で確認する。
- 選ぶのはAI、適用はデザインツール、という役割分担で進める。