小説や物語を書きたいのに、話が広がらない・設定が途中で矛盾する——そんなときAIは“壁打ち相手”として役立ちます。結論から言うと、本文まで書かせると自分の物語ではなくなります。AIはプロットの種出しと整合チェックに使い、書くのは自分、が基本です。
<!-- FIGURE: 「AIに任せる(種出し・矛盾チェック)/自分がやる(本文・決定)」の境界線を示したアイキャッチ図 -->大前提:AIは“共作者”でなく“壁打ち相手”
先に、守っておきたい線引きです。
- 完成原稿を出させない。文章は自分の言葉で書く。
- 公募・新人賞は、AI利用の可否や条件が要項で決まっていることがあるので、必ず規約を確認する。
- 実在の作家・作品・キャラクターに似せない(著作権に触れるおそれ)。
この線を引いておくと、AIは「自分の物語を深める道具」として安心して使えます。
ステップ1:ログライン(一行あらすじ)から広げる
まだ本文は書かせず、対立の軸を“質問”で返してもらいます。
私が考えた物語の種について、壁打ち相手になってください。まだ本文は書かないでください。
# 種
- 主人公: {どんな人}
- 状況: {何が起きる}
- 変化: {主人公がどう変わりたいか}
# お願い
- この種から考えられる「対立の軸」を3つ、質問形式で返してください。
- 答えは出さず、私が選べるように選択肢で示してください。
ポイントは「答えを出さず、質問で返して」と縛ることです。AIに決めさせず、選ぶのは自分にする——これで物語の芯が自分のものになります。
ステップ2:世界観の“矛盾”をチェックさせる
設定が増えるほど、時系列や地理、技術レベルのつじつまが合わなくなります。ここはAIの得意分野です。
これから物語の設定を渡します。破綻しそうな点を指摘してください。
- 時系列・地理・登場人物の年齢・技術レベルの矛盾を中心に。
- 直し方は押し付けず、「気になる点」として質問で挙げてください。
設定: {箇条書きで貼る}
ステップ3:キャラクターを“インタビュー”して深める
AIにキャラ役をさせて質問すると、人物の芯が見えてきます。ただし、出てきたセリフはそのまま使わず、自分の言葉に置き換えます。
これから私が作るキャラクターに“インタビュー”します。あなたはそのキャラになりきり、一人称で短く答えてください。
- 設定: {名前・年齢・立場・抱えているもの}
- 私が質問するので、キャラとして答えてください。作者としての解説は不要です。
借りるのは「言葉」ではなく「考え方」です。返ってきたセリフをそのまま貼ると文体が浮くので、必ず自分で書き直します。
<!-- FIGURE: 作者→キャラへの質問と、キャラの一人称の答えが往復するインタビューの図 -->ステップ4:プロットの“穴”を第三者目線で
起承転結や三幕の型に沿って、盛り上がりの弱い箇所を指摘させます。
以下のあらすじを、起承転結の観点で読んでください。
- 中だるみしそうな箇所、動機が弱い箇所を挙げてください。
- 直し方は複数案で。採用するかは私が決めます。
あらすじ: {貼る}
指摘はあくまで素材です。「こう直せ」に従いすぎると、平均的な話になりがち。取捨選択は自分でします。
やってはいけないこと
- 既存作品のあらすじを渡して“続き”や“改変”を作らせる(模倣・権利のリスク)
- AIが出した文章をそのまま本文に貼る(自分の文体が消える/公募規約に触れることも)
- 実在の人物を無断でモデルにして書く
一次情報:壁打ちに使って感じたこと
- ClaudeやChatGPTに「質問で返して」と縛ると、自分では気づかない対立軸が出てきました(1テーマ15分ほど)。
- キャラインタビューは、セリフより“考え方”を借りる感覚。言葉はそのまま使うと浮くので、書き直しが前提でした。
- 矛盾チェックは長編ほど効きます。設定メモを育てておくと、後半で自分を助けてくれます。
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まとめ
AIは、プロットの種出し・世界観の矛盾チェック・キャラの深掘りに使うと、創作の強い味方になります。ただし本文と最終判断は自分が握る——この分担を守れば、AIに飲み込まれず、自分の物語を前に進められます。まずは一行あらすじを、上のプロンプトで壁打ちしてみてください。