動画を作ろうとして、いきなり撮影や編集から始めて「思ったより時間がかかった」「後で撮り直しになった」という経験はありませんか。動画の完成度と作業効率を左右するのは、実は撮る前の絵コンテ(ストーリーボード)=設計図です。結論から言うと、AIを使えば、この設計図づくりを一人でも短時間で形にできます。構成の骨組み、コマ割り、各カットの指示、そして下絵のイメージまで、役割を分けて任せるのがコツです。
この記事では、ChatGPT や Claude などの生成AIと画像生成AIを組み合わせて、絵コンテを作る手順を、そのまま使えるプロンプト付きで説明します。顔出しをせずに動画を作りたい人にも役立つ内容です。
<!-- FIGURE: 記事全体を表すアイキャッチ(企画→構成→コマ割り→カット指示→下絵、の絵コンテ制作フロー) -->まず結論:絵コンテづくりの3つの分担
絵コンテを一枚の完成品としてAIに丸投げしても、うまくいきません。作業を分けると、それぞれをAIが得意な形で助けてくれます。
- 構成・コマ割り(何を・どの順で見せるか):対話型のAI(ChatGPT / Claude)で組み立てる。
- 各カットの指示(画角・動き・セリフ・テロップ):同じく対話型AIで表にする。
- 下絵のイメージ(絵コンテのコマ絵):画像生成AIでラフを作る。
この3つがそろえば、撮影や編集に入る前に「完成形の地図」ができます。地図があると、途中で迷わず、撮り直しも減ります。
ステップ1:動画の骨組み(構成)を決める
まず、動画の目的と長さを伝えて、全体の流れを作ってもらいます。
1分程度の【近所のカフェを紹介する】縦型ショート動画を作ります。
視聴者が最後まで見て「行ってみたい」と思う構成にしたいです。
・つかみ(最初の3秒)/本題/締め の3部で流れを提案してください
・各パートで「見せる映像」と「伝えること」を1行ずつ書いてください
まだ細かいカット割りはしなくて大丈夫です。
「最初の3秒」を意識させると、離脱されにくい構成になります。実際に作ってみると、最初の1カットに何を持ってくるかで、動画の印象が大きく変わるのを実感します。ここで全体の背骨を決めておきます。
<!-- FIGURE: ショート動画の3部構成図(つかみ3秒→本題→締め、各パートの狙いを添えた帯) -->ステップ2:コマ割り(カットの分解)を表にする
骨組みができたら、それを一つひとつのカットに割っていきます。表にすると、そのまま絵コンテの土台になります。
先ほどの構成を、絵コンテ用の表に分解してください。
列は「カット番号/秒数/映像の内容/カメラの動き/セリフ・ナレーション/テロップ」。
・1カットは2〜5秒を目安に
・合計が60秒前後になるように
・カメラの動きは「固定」「寄り」「引き」などシンプルに
こうすると、「カット3は商品の寄り、2秒、テロップ『看板メニュー』」のように、撮る前にやることが具体化します。秒数を合計させると、動画全体の尺が自然に整います。
ステップ3:各カットの「絵」の指示を書く
表ができたら、コマごとに“どんな画か”を言葉で足していきます。これが絵コンテの中身です。
カット表の各行に、絵コンテ用の「画の説明」を追加してください。
・被写体が画面のどこにあるか(例:左下にカップ、右上に湯気)
・明るさや雰囲気(例:朝の柔らかい光)
・避けたいこと(人物の顔は写さない、など)
文章は短く、撮影者が一目で分かる粒度でお願いします。
「顔は写さない」のような避けたい条件を先に書いておくと、後の撮影や画像生成で迷いません。言葉で画をそろえておくと、複数人で作るときも認識がズレにくくなります。
<!-- FIGURE: 絵コンテ1コマの構成要素(カット番号・秒数・画の説明・カメラの動き・テロップの並び) -->ステップ4:下絵のコマ絵を画像生成でラフ化する
文字だけの絵コンテでも進められますが、コマの“絵”があると完成イメージが一気に伝わります。ここで画像生成AIの出番です。
各カットの「画の説明」を、そのまま画像生成のプロンプトに流用します。ブラウザだけで画像生成を試せるサービスを使うと、環境構築なしにラフを量産できます。たとえば ConoHa AI CanvasPR はStable Diffusionの環境を自分で組まなくてもブラウザで生成でき、コマの下絵を何枚も試したいときに向いています。
(画像生成AIへ)
朝の柔らかい光のカフェ。木のテーブルの左下にコーヒーカップ、
右上にほんのり湯気。人物は写さない。俯瞰ぎみの構図。ラフなイメージ。
ここで作るのは“完成映像”ではなく、あくまで構図の当たりをつけるラフです。実際の撮影の代わりにするものではなく、「こういう画にしたい」を共有するための下絵として使います。
気をつけたいこと
- 画像生成AIの絵は、そのまま公開せず“設計図”として使う。商用利用の可否や、既存のキャラクター・作品に似すぎないかは、使うサービスの規約を確認します。
- 実在の人物や店舗を扱うときは配慮する。無断で人の顔を生成・掲載しない、店舗の情報は事実を確認する、といった基本を守ります。
- 絵コンテは完璧を目指さない。あくまで撮影・編集の道しるべです。棒人間レベルのラフでも、地図としては十分に機能します。
紙とペンでコマを描きたい人は、絵コンテ用のノートやテンプレートを一冊持っておくと便利です。AmazonPR で「絵コンテ ノート」「絵コンテ用紙」と探すと、動画・映像向けの枠付きのものが見つかります。
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まとめ
動画づくりでいちばん効くのは、撮る前の設計図=絵コンテです。AIには、①構成の骨組み、②コマ割りの表、③各カットの画の指示を任せ、④画像生成AIで下絵のラフを作る。この分担なら、一人でも短時間で「完成形の地図」を用意できます。地図があれば、撮影も編集も迷わず、やり直しも減ります。まずはステップ1、次に作りたい動画の「つかみの3秒」をAIと一緒に考えるところから始めてみてください。