AI活用の教科書

バイブコーディング

Vibe codingばいぶこーでぃんぐ

ひとことで言うと

やりたいことを言葉で伝え、AIが書いたコードを精読せず動かしながら進める作り方のこと。

📖 もうちょい詳しく

何が新しいの?

バイブコーディング(vibe coding)は、コードを一行ずつ自分で書くのではなく、やりたいことを言葉でAIに伝え、出てきたコードを細かく読まずに動かしながら直していく作り方です。「vibe」は雰囲気・ノリという意味です。この言葉は、AI研究者のアンドレイ・カーパシー氏が2025年2月にXへ投稿した一文から広まりました。カーパシー氏はOpenAIの共同創業メンバーや、Tesla(テスラ)のAI責任者をつとめた人です。

どうやって動いてるの?

中身を支えているのは、ChatGPTやClaudeなどと同じ大規模言語モデル(たくさんの文章やコードを学んだAI)です。進め方は、言葉で伝える→AIが書く→動かす→気に入らなければまた言葉で直しを頼む、の反復です。カーパシー氏は「ただ見て、しゃべって、走らせて、貼り付けるだけ」と表現していました(「走らせる」はコードを実際に動かすことです)。

何ができるの?

思いついたアイデアを、すぐ動くかたちに近づけられます。週末にさっと作って使い捨てる小さなものや、学習用のツールで力を発揮します。Cursor(カーソル)やClaude Code、Replitといった道具が例に挙がりますが、優劣ではなく例示です。

🌱 身近なたとえ

スマホの予測変換で例えると、バイブコーディングは「予測変換にほぼ全部おまかせして文章を作る」ようなやり方です。候補が出たら中身を確かめず採用し、気に入らなければ言い直して、また出てきたものを使う、というやり取りをくり返します。速く形になりますが、おかしな箇所が混じっても気づきにくい性質も持っています。

✅ まず覚えるポイント

  • 2025年2月にカーパシー氏がX投稿で使い始めた言葉
  • 本質は「AIが書いたコードを精読・レビューせずに進める」こと
  • 進め方は「言葉で指示→生成→実行→言葉で直す」の反復
  • 中身は大規模言語モデル(LLM)
  • 試作・学習・個人ツールに向き、本番運用には注意が要る
  • Collins英語辞典の2025年「今年の言葉」に選ばれた(英語圏で広まった語)

🧭 よくある勘違い

バイブコーディング=AIでコードを書くこと全般のこと?

厳密にはそうではありません。開発者のサイモン・ウィリソン氏は「AIが書いたコードをレビューせずに作ること」と限定し、自分で読んで理解したなら「それはふつうのソフトウェア開発だ」と整理しています。AI活用全般を雑にこう呼ぶ混同が広がっていますが、本来は精読しないスタイルを指します。

本番の仕事でもそのまま使える?

慎重になったほうがよい場面が多いです。カーパシー氏自身も使い捨ての小さなもの向けと位置づけていました。AIが書いたコードは、秘密情報の書き込みや権限のチェック漏れなど、安全面の弱点が混じる場合があります。本番ではテストや人の確認が前提になります。

もうプログラミングを学ばなくていい?

そうとは限りません。出てきたコードが正しいか、危ない書き方をしていないかを見抜く力は、使う人の側に必要です。理解しないまま積み上げると「技術的負債」(あとで手直しが必要になる、たまった負担)がたまりやすくなります。

🧩 関連して覚えると楽な言葉

  • GitHub Copilot: 書きかけのコードの続きを提案してくれるAIツール。
  • プロンプト: AIへの指示文。バイブコーディングではこれで会話する。
  • ノーコード: コードを書かずに画面操作でアプリを作る手法。
  • LLM(大規模言語モデル): 文章やコードの続きを予測するAIの本体。

🏁 ひとことでまとめ

細かい中身はAIにまかせ、会話で形にしていく作り方です。まずは練習用の捨ててよい小物から始め、動いたら一度コードを読んでみると安全です。試作や学習では強力ですが、本番では中身を確かめる手間がいります。