AI活用の教科書

売上データの分析をAIで|集計・傾向・次の一手のたたき台の作り方

データ分析2026年8月21日5 分で読了執筆: 翔平

毎月の売上や数値データを、ChatGPTやClaudeなどのAIで集計・傾向分析するやり方を、コピペで使えるプロンプトつきで解説。数字の確定と判断は人が持ちつつ、読み解きのたたき台を作る手順を紹介します。

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「今月の売上、去年と比べてどうだった?」と聞かれて、数字の羅列を前に固まる。まず結論からお伝えします。AIは、集計した数字から「傾向の候補」と「次に確かめるべき問い」を出すのが得意です。数値そのものを増やしたり最終判断をするのは人の仕事ですが、読み解きの入り口づくりは大きく短くできます。この記事では、ChatGPTやClaudeなどのAIに売上データを整理・分析してもらう手順を、コピペ用プロンプトつきでまとめます。

<!-- FIGURE: 記事全体を表すアイキャッチ(数字の羅列がAIの整理で「傾向→問い→次の一手」に並び替わる図) -->

先に押さえる:AIに任せる所と、人が握る所

分析をまるごとAIに投げると、それらしいけれど根拠のあいまいな結論が返ってきます。役割を分けるのが安全です。

<!-- FIGURE: 「AIに任せる(整理・傾向の候補・言語化)」と「人が握る(数字の確定・要因の裏取り・意思決定)」の対比図 -->
  • AIに任せる:バラバラな表の整形、集計軸の提案、傾向やパターンの言語化、比較表づくり、次に見るべき切り口の洗い出し
  • 人が握る:元データの正しさ、数字の最終確定、「なぜそうなったか」の裏取り、そして打ち手を決めること

AIが出した「売上が伸びた理由」は、あくまで仮説です。そのまま報告に貼らず、自分でデータや現場感と突き合わせてから使います。AIが事実らしく言い切る誤り(ハルシネーション)は、数字を扱うときこそ警戒したいところです。

手順1:データを「そのまま」渡せる形に整える

分析の前に、元データの表記ゆれをそろえておくと精度が上がります。ここはデータクレンジングと呼ばれる下ごしらえで、AIにも手伝ってもらえます。

次の売上データの表記をそろえてください。
- 日付は YYYY-MM-DD に統一
- 商品名の表記ゆれ(全角半角・スペース・略称)を1つに寄せ、対応表も出す
- 金額から「円」やカンマを外して数値だけに
勝手に行を足したり、数字を推測で埋めたりはしないでください。
空欄は空欄のまま「未入力」と印をつけてください。

(ここに表を貼り付け)
コードをコピーしました

ポイントは、「推測で埋めない」「行を足さない」を毎回明記することです。AIは親切心で空欄を埋めがちですが、売上データではそれが命取りになります。

手順2:集計と傾向を出してもらう

整えたデータを渡し、集計軸をこちらで指定します。「いい感じにして」ではなく、見たい軸を言葉にするのがコツです。

このデータについて、次を出してください。
1. 月別・商品カテゴリ別の売上合計(表で)
2. 前月比・前年同月比(%と増減額。計算式も添える)
3. 目立つ動き(大きく伸びた/落ちた項目)を3〜5個、事実として箇条書き
4. それぞれについて「考えられる要因の候補」と「確かめるには何を見ればよいか」

要因はあくまで仮説として、断定しないでください。
計算の元になった数字も併記してください。
コードをコピーしました

計算式や元の数字を併記させると、あとで電卓やExcelで検算できます。私が試したときは、100行ほどの月次データで、整形から傾向の言語化まで15分ほど。自分で関数を組み直すより、最初の「あたり」をつける時間が明らかに縮みました。ただし前年同月比の一部にズレがあり、検算して気づいたので、この一手間は省けません。

<!-- FIGURE: AIが出した前年同月比の表と、Excelでの検算をつき合わせるチェックの流れ図 -->

手順3:報告用に「1枚」へ言い換える

数字が読めても、そのままでは伝わりません。相手と長さを指定して要約させます。

上の分析を、部長への月次報告用に200字でまとめてください。
- 最初に結論(今月の要点)を1文
- 次に、良かった点と気になる点を1つずつ、数字を添えて
- 最後に「来月確認したいこと」を1つ
誇張表現や、根拠のない見通しは入れないでください。
コードをコピーしました

「今月は絶好調」のような盛った表現は避け、数字に語らせます。ダッシュボードにまとめる前の下書きとしても使えます(ダッシュボードの項目づくりにも応用できます)。

つまずきやすい点と、その先回り

  • 「グラフも作って」と頼むと画像が崩れる:AIに描かせず、集計表だけ受け取ってExcelやスプレッドシートでグラフ化するほうが確実です。
  • 個人情報や取引先名が入っている:顧客名などは記号に置き換えてから渡すか、社内で許可された環境を使います。機微な情報は入力しないのが基本です。
  • 毎月同じ形式で使いたい:手順1〜3のプロンプトを定型文として保存し、翌月はデータだけ差し替えると、聞き方が安定して結果も揃います。

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まとめ:AIは「読み解きの相棒」、決めるのは自分

売上データの分析でAIに任せられるのは、整形・集計・傾向の言語化・次の問いの洗い出しまで。数字の確定と要因の裏取り、そして打ち手を決めることは人が握ります。まずは今月の数字を1つ、手順2のプロンプトに貼ってみてください。「何を確かめればいいか」が見えるだけで、次の一歩がぐっと軽くなります。

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