AI活用の教科書

アンケートの自由記述をAIで集計・分析するコツ|分類・要約プロンプト付き

アンケート2026年7月11日5 分で読了執筆: 翔平

アンケートの自由記述(フリーコメント)をAIで分類・要約するやり方をまとめました。カテゴリ分け、件数集計、頻出テーマの抽出まで、そのまま使えるプロンプト付き。数値と固有名の確定は人が担う前提で解説します。

自由記述テキスト分析業務効率化プロンプト
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社内アンケートやお客様アンケートの「自由記述欄(フリーコメント)」を、数百件まとめて読むのは骨が折れます。選択式の集計はすぐ終わるのに、自由記述だけが手つかずで残る——この記事は、その山を生成AIで一気に「分類・要約・テーマ抽出」まで下ごしらえする手順です。

結論から言うと、AIが得意なのは「大量のコメントを似た内容でまとめ、件数をざっくり数え、頻出する声を要約する」ところまで。最終的な件数の確定や、誰の意見かの特定、施策の意思決定は人が担う——この線引きさえ守れば、読む時間を大きく減らせます。

<!-- FIGURE: 記事全体を表すアイキャッチ(自由記述の束→AIで分類→要約カードに整理される流れ) -->

まず全体像:AIに任せる工程と人が持つ工程

自由記述の分析は、ざっくり4工程に分けられます。

  1. 前処理(誤字・空欄・「特になし」を除く)… AIに任せられる
  2. 分類(似た内容をカテゴリにまとめる)… AIの得意分野
  3. 集計(カテゴリごとの件数・割合)… AIは目安まで、確定は人
  4. 要約・示唆(多い声・少数だが重要な声を言語化)… AIの下書き+人の判断
<!-- FIGURE: 4工程(前処理→分類→集計→要約)でAIと人の担当を色分けした表 -->

ポイントは3の集計です。AIは件数を数えるのが苦手で、しれっと数を間違えます(いわゆるハルシネーション)。数字は必ず人が表計算ソフトで数え直す前提で使ってください。

手順1:コメントをそのまま貼れる形に整える

エクセルやスプレッドシートのコメント列を、1行1コメントのテキストにして用意します。個人名・取引先名・メールアドレスなどが混ざっている場合は、AIに渡す前に伏せ字にするのが安全です(社内規定・個人情報の扱いに従ってください)。

短いコメントなら数百件をまとめて貼れますが、長文が多い場合は50〜100件ずつに区切ると、AI(ChatGPTやClaude、Geminiなど)が取りこぼしにくくなります。

手順2:カテゴリ分けのプロンプト

まずは「どんな声があるか」の地図を作ります。カテゴリを自分で決めず、AIに提案させると、思い込みで漏らしていた観点が出てきます。

以下はアンケートの自由記述です。内容の近いものをまとめ、
5〜8個のカテゴリに分類してください。

出力形式:
- カテゴリ名:ひとことの説明
- そのカテゴリに入るコメントの番号(例:3, 12, 27)
- そのカテゴリの件数(目安)

注意:
- 1つのコメントが複数カテゴリにまたがる場合は両方に入れて可
- 判断に迷ったものは「その他」に入れ、理由を一言添える
- 数は目安であること、正確な件数は人が数え直す前提だと明記する

--- コメント ---
1. (ここに貼る)
2. ...
コードをコピーしました
<!-- FIGURE: 分類プロンプトの入力と、カテゴリ別に振り分けられた出力イメージ -->

出てきたカテゴリを見て、粒度が粗ければ「『価格』を『月額料金』と『初期費用』に分けて」と追加で頼めます。ここは対話で詰められるのがAIの強みです。

手順3:カテゴリごとに要約する

分類ができたら、カテゴリを1つずつ要約させます。まとめて全部やらせるより、1カテゴリずつのほうが精度が上がります。

「サポート対応」カテゴリのコメントだけを対象に、次を出してください。

1. 多く挙がっている声トップ3(それぞれ、元コメントを1つ引用)
2. 少数だが見過ごせない声(安全・トラブルに関わるもの)
3. 全体のトーン(おおむね肯定的/否定的/賛否あり のいずれか)

事実にないことは書かないでください。
コメントに書かれていない原因の推測は「推測」と明記してください。
コードをコピーしました

「元コメントを引用させる」のがコツです。引用があれば、AIが盛った要約になっていないかを人がすぐ確認できます。

手順4:報告用にまとめる

最後に、報告フォーマットへ流し込みます。

上のカテゴリ別要約をもとに、報告資料の下書きを作ってください。
- 冒頭に「主な傾向」を3行で
- カテゴリごとに「声の要約」と「考えられる次の一手(案)」
- 断定は避け、「〜という声が目立った」「〜の余地がある」で書く
- 件数の数字は【要確認】と入れておく(人が後で確定する)
コードをコピーしました
<!-- FIGURE: カテゴリ別要約→報告書ドラフト(主な傾向+次の一手案)への変換イメージ -->

「次の一手」はあくまで案です。実際にどう動くかは、現場の事情を知る人が決めます。AIの案は「抜けている視点はないか」のたたき台として使うのが安全です。

実際にやってみて感じたコツ

30件ほどの模擬コメントで試したところ、分類そのものは1〜2分で出ました。ただ、最初の一発では「その他」が妙に多く、粒度もばらつきました。「その他が全体の2割を超えたら、カテゴリを見直して」と一文足すと、2回目でぐっと締まります。

もう一つ。同じコメントでも、前置きを変えると分類が変わります。「クレームを拾いたい」のか「改善のヒントを拾いたい」のかを最初に伝えると、同じデータから別の地図が描けます。目的を言語化してから渡すと、手戻りが減りました。

やってはいけないこと

  • 件数をAIの数字のまま報告しない。必ず表計算で数え直す。
  • 個人が特定できる情報をそのまま渡さない。伏せ字にするか、社内で許可されたツールを使う。
  • 「AIがそう言った」を根拠にしない。分析はあくまで下ごしらえで、解釈と決定は人の仕事です。

本記事はアフィリエイトリンクを含みます(PR)。自由記述の分析をきっかけに「データの読み方そのものを学び直したい」と感じたら、UdemyPRにはテキスト分析やアンケート設計の講座があり、買い切りで少しずつ進められます。まずは今日のアンケート1件を、上のプロンプトで下ごしらえしてみてください。読む時間の使いどころが、集計から「考える」側へ移っていきます。

用語のおさらいは生成AIとはハルシネーションもあわせてどうぞ。

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