AI活用の教科書

ポストモーテム(障害ふりかえり)

Postmortemぽすともーてむ

ひとことで言うと

障害がおさまったあとに原因と対策を書き残し、同じことを繰り返さないためにチームで共有する活動です。

📖 もうちょい詳しく

何が新しいの?

サービスがダウンしたり、データがおかしくなったりする「障害」は、どんなチームでも起こります。ポストモーテムは、その障害が落ち着いたあとに「なぜ起きたのか」「どう直したのか」「次はどう防ぐのか」を文章にまとめて残す活動です。事故をなかったことにせず、学びに変えるための取り組みです。

どうやって動いてるの?

障害が収束したら、関わった人で集まって、起きたことを時系列で書き出します。いつ何が起きて、どう気づいて、どう対応したかを順に並べ、本当の原因(根本原因)を探ります。最後に「再発を防ぐための具体的な作業」をリストにして、担当と期限を決めます。ここで大事なのは、特定の個人を責めるのではなく、ミスが起きても事故にならない「仕組み」のほうを直すという考え方です。

何ができるの?

同じ障害を二度起こさないための材料がたまります。書き残したものは社内で共有され、後から入った人も「過去に何があったか」を読めます。トラブル対応の経験が個人の記憶ではなく、チームの財産として残っていきます。

🌱 身近なたとえ

料理中にやけどをしたあとの「ふりかえりメモ」で例えるとわかりやすいです。「うっかりした人が悪い」で終わらせるのではなく、「鍋の取っ手が熱くなる位置だった」「ミトンが遠くにあった」と原因を書き出します。そして「取っ手にカバーを付ける」「ミトンをコンロの横に置く」と対策まで決めておけば、次の人は同じやけどをしません。ポストモーテムも同じで、人ではなく環境を直すための記録です。

✅ まず覚えるポイント

  • 障害が「終わったあと」に書く記録のことです
  • 原因・対応・再発防止の3点をまとめます
  • 個人を責めず、仕組みを直すのが基本の姿勢です
  • 時系列で何が起きたかを正直に並べます
  • 再発防止策は担当と期限まで決めると効きます
  • 書いたものはチームで共有し、次に活かします

🧭 よくある勘違い

犯人探しをする場ですか?

いいえ、その逆を目指します。誰かを責める場にすると、人はミスを隠すようになり、本当の原因が見えなくなります。だから多くの現場では「個人を責めない(ブレームレス)」を前提にして、安心して事実を出し合える雰囲気を大切にしています。

障害が大きいときだけ書くものですか?

大きな障害で書くことが多いですが、それだけではありません。小さなヒヤリや、あと一歩で大事故だった出来事でも書く価値があります。早めに記録しておくと、深刻になる前に手を打てる場合があります。

🧩 関連して覚えると楽な言葉

  • インシデント: サービスに起きたトラブルそのもの。ポストモーテムはこの後始末の記録です。
  • SRE: サービスを安定して動かす役割や手法。ポストモーテムを重視します。
  • 監視(モニタリング): 異変に早く気づくしくみ。障害の発見やふりかえりの材料になります。
  • オンコール: 障害にいつでも対応できるよう当番制で待機する運用。対応の記録がポストモーテムになります。

🏁 ひとことでまとめ

トラブルを「誰のせい」ではなく「次にどう防ぐか」に変えて残す、チームの学びノートです。